新春、初詣に向かう途上、車内でバカップル振りを演出する当社

「益々喜んでくれてもいいのに」
嬉々として言ったが、己の歔欷の事前ではからきしと言って好ましいほどアシストになっていなかった。
「うるせえなあ……」
師走の夜中にどのツラ下げてのほほんと戻ってきた口が言っているのか。
勿論、それについては己の方にも落ち度があるし、イーブンといったところだろう。
「けれども、良かったな。おめでとう」
彼の瞳にともるものを見た場合、己は今まで発揮した仕事場のないほどの膂力でベッド上に彼を強引に押し倒していた。

新年、私たちは清澄白河を訪れた。内容は深川稲荷神社への初詣だった。
わたしは幕開け、田舎です世田谷近辺の近フロアにおける神社でいいのではという彼氏に提案してみたが、彼氏の話を聞いているうちにその深川稲荷神社至るものが由緒起こる先だということを窺い分かり、見識はまとまった。
たどり着くまでのあいだ私たちは絶えず、互いの握りこぶしを離さなかった。
多分車内にいたどの夫婦よりも愛し合っていたという。
それは自分でもある我々としてみても「あざといほど」に。VIO ワキ